EURO SELLERの悠遊通信

悠遊通信の意味は,ネットの力を最大限に活用して快適に過ごそうという意味です。本家とは別のEURO SELLERの総合ブログです。

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入試数学でなくても頭の体操のできる本

数学の面白さを再び味わう本のエントリでは,入試数学で頭の体操をしましたが,「数IIbまででは難しい」とか「文系には面白くない」という意見もいただきました。そこで,もっと基本的な数学だけど発想の豊かさで早く解けたり,面白みが増す別の書籍を紹介します。

以下に示す年度が違う2冊のブルーバックス本で,小学生の高学年が解く算数問題集です。6年生用のオリンピック問題と5年生用のジュニアオリンピック問題の両方が載っています。正答率が記載されているので,難しい問題を解けたかどうかの確認も可能です。

■ 中学・高校で習う数学の公式を忘れてしまっている人でも楽しめます。
■ 試されているのは算数のセンスなので,理系・文系どちらにもお勧めです。
■ 息子や娘のために買ってきて大人が楽しむケースもあったりして…
■ 両方買っても2000円弱で8年分の問題を楽しめます。

算数オリンピックに挑戦 '04-'07年度版 (ブルーバックス 1586)
算数オリンピックに挑戦 '00-'03年度版 (ブルーバックス)


EXCELを用いたリスク・リターン分析本

藤林 宏(著)「EXCELで学ぶファイナンス〈2〉証券投資分析」は,
EXCELを使って証券分析をするパイオニアとも言える実践的な本です。初版は1995年,第2版は2001年,この第3版は今年に出版されましたが,これまでにEXCELを使用して実践的に解説する本で本書を越えると思った本は私は知りません。

特に債券のデュレーションについてはこの本ではっきりと理解しました。また,EXCELでのボラティリティ計算にゴールシーク機能を使う例題なども貴重だと思います。

とはいえ,改訂されて本自身が特に大きく変わってはいないので,入手するのは初版本の中古本でも第3版の新本でもどちらでも良いです。一読と実際のEXCELでの計算をお勧めします。

数学の面白さを再び味わう本

安田 亨(著)「入試数学 伝説の良問100―良い問題で良い解法を学ぶ (ブルーバックス)」は,社会に出て数学の記憶を忘れてしまった人には,パズルのように脳を活性化させてくれる本です。著者の安田さんは,駿台予備校の入試問題傾向分析を担当されているようですが,エレガントな問題は解き方もエレガントで,良い問題で良い解き方を学ぶと数学のセンスを磨くことができ,解き方そのものに数学の本質があると述べています。

問題編と解答編に分かれていますが,解答編にも問題付きなので自力で解かなくても解答編から読み始めても十分ですよ。

また,問題そのものだけでなくコラムなどの裏話も楽しいですね。ナンプレ(数独)や暇つぶしの記憶ゲーム,算数・数学に関する反復問題集より遥かに面白いと思います。

単純なモノ作りだけでは収益が確保されない時代かも

妹尾 堅一郎(著)「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由」は,モノ作りが得意でも新興国に追い上げられて儲からない日本の未来像が見えてくるようで,とても考えさせられる本です。

インテルとアップルが題材となっていますが,要素技術だけでは業界をリードできないことが良くわかります。プラットフォームやアーキテクチャと言った分野は,日本人が得意な「合意形成」ではなくあまり得意でないかもしれない「構想力」で他社をなびかせないといけないのですね。

もっとも「構想力」を説明するとなると,技術の分野だけでなく経済の分野でも同じですが,それを英語で説明すると言う別の種類の問題も日本人には発生するわけですが…(>_<)

次期環境事務次官の書いた本

小林 光(著)「エコハウス私論―建てて住む。サスティナブルに暮らす家 (ソトコト新書)」は,なんと前のエントリで書いた環境事務次官内定の小林光氏の書いた本です。まあ,事務次官クラスならそれなりの収入があり,ケチケチせずにエコに金をかけられるというのもありますが…

それでも,本来なら無理に初期投資しないかも知れないところに自分のお金を使う小林氏の心意気・率先垂範には感じ入りました。まさか業者にタダで作らせたんじゃないよね。

少しずつなら自分も真似事が出来るかもしれませんし,新書で安いので事務次官就任祝として買って差し上げます。

投資家「戦略」を科学するとこうなる!?

マイケル・J・モーブッシン(著)「投資の科学 あなたが知らないマーケットの不思議な振る舞い」は,書名から受ける印象とは異なり数式で市場を科学するのではなく,どちらかと言えば,ファイナンス理論より人間の生物学的側面や行動心理学,統計学におけるリスクと不確実性の区別の重要さなどに重点を置いています。

現実の世界は平均値ではなく異常値に支配されていると喝破し,タレブ本とも相通じるものがあります。後付けの理論や職業的投資ビジネスにも苦言を呈していますし,PER無用論は実に痛快です。

どの章から読んでも楽しめるので,コーヒーブレイクの時にでも気楽に読めます。自分の投資哲学を再確認するのに役立っていますが,実はシステムトレードのシグナルのアイディアにもなったりしています。物事は多角的に見ないといけませんし,投資には丹念な検証が求められます。楽な投資など実際にはないのです。

【書評】相場に関する対照的な本

リチャード スミッテン(著)「世紀の相場師ジェシー・リバモア (海外シリーズ)」は,伝説の相場師ジェシー・リバモアの伝記ですが,別の観点からは多くの金言を含んだトレーディング技術に関する教科書とも言えます。もちろん,投機や投資を行わない人も波乱万丈の彼の生涯を伝記として堪能することができます。

しかし,同じような人生を送りたいとは思いません。彼にとってはトレード自体が人生の目的になっていた感じがしますね。この本から学習できる部分と反面教師の部分を別々に考えると良いでしょう。

もし人生を平穏に過ごすためなら,

竹田 和平(著)「いま伝えたい生きることの真実」のほうがためになりますね。日本一の個人投資家・竹田和平氏が,感謝の気持ちを強調しながら,お金や人生の考え方について書いています。感謝の気持ちがあれば,相場に向かう際にも欲望に負けず平常心を保つために役立つことでしょう。リバモアが理性で欲望を制御しようと考えたのに対し,竹田氏は人生の考え方を変えることで同じ目的を達成したようです。

どちらに「心の余裕」があるかは言うまでもないですね。でも,それぞれの本で対照的な別々の読後感を得られるので,同時に読むのがお勧めかな。

【書評】バフェット&ビルゲイツ

センゲージラーニング(著)「バフェット&ゲイツ後輩と語る 英日バイリンガル版―学生からの21の質問【DVD付き(英語字幕)】」は,バフェットの母校であるネブラスカ大学の経営学部の学生たちと,バフェットおよびビル・ゲイツとの公開対話の記録です。バイリンガル版と言ってもDVD画面は英語字幕・音声は英語で,書籍部分に日本語と英語が載っているだけです。

チェリー・コークを飲むバフェットをDVDで見たい人,バフェットかビル・ゲイツを人生のメンターとして考えている人,NHK BSで昔やっていた放送を見逃した人,バフェットのジョークを通して英語の勉強をしたい人
などのニーズに応えます。(笑)

ただし,和訳はひどいので(バフェット信奉者を除いて)ある程度英語がわかったほうが良いです。

【書評】経済学+統計学

統計学の本は数字ばかり出てきて難しいとお嘆きの人もいることでしょう。

田中 勝人(著)「経済統計 (現代経済学入門)」は,そんな不安を取り除き現実の日本経済のデータを元に統計的加工の仕方を説明するので,「本当はまだわかっていないかもしれない」がわかった気分になるのには十分な本です。時系列分析の初歩であるARモデルについても説明し,計量経済学のさわりを学んだ気分にもなります。初版は1996年に出ているのですが,現在は第3版なのでそれなりに人気があるのではないでしょうか。

実は私自身は,同じ著者の

田中 勝人(著)「計量経済学 (岩波テキストブックス)」を,先に古本屋で見つけて買っていたのですが,上記の本より専門的な上に式が省略されているのでちょっとがっかりしていました。しばらくして偶然,同著者の上記の「経済統計」の本を本屋で見つけて確認したところ,著者のリーディング・リストにもあり「計量経済学」よりわかりやすそうだったので買いました。たぶん大学の講義か何かで使用されているんじゃないでしょうか。お気に召したらどうぞ検討してみてください。

ただし,これはあくまでも計算の仕方を学ぶための本です。まともなマクロ経済学の本(マンキューとか)も同時に勉強することをお忘れなく…。

【書評】人間は不合理の塊

ダン アリエリー(著)「予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」」は,「人間はなんと不合理に行動する生き物なんだろう」と再認識させられる本です。逆に言えばこの不合理な行動があるから,裁定取引が働き,ある種のブランド戦略やマーケティング手法が発展するのでしょう。

他人の不合理な選択には気づいても,自分の不合理な選択には無意識であることも多いでしょうが,自分の不合理な選択を徹底的に排除するか,不合理も余裕の表れと自然体でいくかは読者の選択にお任せします。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つの為替・投資戦略を中心にしたブログはこちらです。


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